毎日をフジロックのように

音楽

フジロックに今年も行ってきた。

今年もって言っても2年ぶりだけど。去年はラインナップ的に、あんまり刺さらなかったから行ってない。

 

ヘッドライナーに、ずっと見たかったVulfpeck。

それだけと言っても過言じゃないくらいの決め手だったけど、他にも見たいミュージシャンがいっぱい。個人的にはすごくいいラインナップだと思った。

 

東京から新潟の苗場まで行って、1日25,000歩くらい歩くのを3日間。

チケット代だって高いし、宿を取るのだってハードルが高い。

 

何より宿から会場まで車で10分だとしても、会場近くの駐車場を取るにもまた苦労する。

そのためにも前日の深夜には出発するし、最終日だって深夜に出発して早朝に東京に帰ってくるし。

 

帰ってきたら体はバキバキ。でも、残ってるのは疲労感だけじゃなくて、圧倒的な楽しかった思い出も。

「ああ、やりきった」っていうような。そんな風に思うような感覚すらある。

 

会場は苗場スキー場。緑が豊かな大自然。

まるでそこが本来、人間が還るべき場所なんじゃないかって思うような、開放感に溢れた大自然。

朝どれだけ晴れてたって、突然土砂降りになったり。変わりやすい天気まで含めてそれも大自然。

 

そこでそれぞれのミュージシャンによって演奏される曲の数々。

感情むき出しのもの、思いの籠ったもの、ひたすらに心地いいもの、本当に様々。

 

各々のありのままの演奏と、それを受け取って楽しむ観客の自由でありのままの姿。

歌ったり踊ったり体を揺らしたり、感極まって泣いたり様々。

 

好きな音楽を、ミュージシャンの演奏を聞きに行ってることに間違いはないんだけど、帰ってきてふと考えてみると、フジロックに行く理由はそれだけじゃないことに気付く。

それは東京に住んでいて、いつの間にか「自分にはどうせこんなことはできない」「こんな風には生きられない」と無意識に、時には意識的に自分を封じ込めていることに気付くきっかけ。

 

大自然に触れて、そこでライブハウスでの演奏はもちろんだけど、それ以上に特別感のある演奏を目の当たりにして、ミュージシャンにとっても特別な場所であることを感じる。

なんだろう、ずっとこの感覚を持って生きていけたらと、ふと立ち返る3日間でもある。

 

こんな風にありのままに、素直に真っ直ぐに自分が好きなことをして、それに向き合って生きていきたい。

今の生活だってそこそこ満足はしてるけど、そこそこじゃなくて、大満足って言えるくらいには、自分の気持ちに素直に生きていきたいとそう思う。

 

自分が無意識に封じ込めているもの。こうやってブログを書いているように、本当は自分の気持ちを表現することで生きていきたい。

それを今は、仕事を通してでは、そのモノの魅力を伝えるって形で行ってる。

ブログでも、買った服を紹介してみたり、行ったところで出会った感情や感想を言葉にすることで形に残している、表現としてひとつの形。

 

でももっと、言ってしまえば僕にだって自分で音楽を作ってみたり、それで表現したり、なんならステージに立ってみたい気持ちだって少しはあって。

表現の方法って色々あると思うけど、音楽って歌詞もあるけど、それ以上に音に演奏に、言葉じゃ表わしきれない何かが乗っかってる。

 

そこに突き動かされるから音楽が好き。その正体ってきっと、もしかしたら誰にも分からないのかもしれないけど。

恥ずかしくてもそれを追い求めたくなる気持ちがずっと、どこかにある。

 

無論「いやいや、自分には曲って作れないでしょ」って思ってるけど。

でも、プロが使ってるのと同じ作曲ソフトは高いお金を出してパソコンに何年も前からインストールはされてたり。

 

あとは、できるできない、かっこいい、かっこ悪いは抜きにして、自分がやるかどうか。というか、やりたいかどうか。

いきなり人に聞かせられるようなクオリティーのものじゃなくたっていいし、そもそもいきなりそんなのは、さすがにできないし。

 

自分がそこに乗せたいものを作るだけ。公開しなくたって形にするところから始めよう。

それがもしうまくいったなら、もう表現したくてたまらないなら、世に出してみたっていいと思うし。

(まあ、そこはさすがに当たり前に、いきなり人からそんなに注目されることもないだろうし、とは思ってるし)

 

何はともあれ、自分が心に思ってる気持ちを叶えるような生き方をしないと、自分の気持ちに素直になるような生き方をしないと。

どっかで「ずっとこのままの、なんとなくゆるっと生きていく人生なのかな」で死んでいっちゃう気がする。

 

って、ずっと思ってるけど、いつかやってるだろうって思ったけどもう30歳。

20代前半の方が、まだ音楽を学ぼうとしてみたりとか、姿勢的には貪欲だったけど、最近はそれも落ち着いてきてしまった。

 

やってみよう。下手でもいいからやってみよう。くだらないプライドは捨てて。

って、なんかフジロックに感化されてミュージシャンになりたい人みたいな記事になっちゃったけど。

 

まあそれは自分の心の中にある表現したい欲求と、自分の気持ちに素直になったときにポッと出ることのひとつで。

それ以外だってなんだって、基本的には自分の好きなものに正直に、目をキラキラさせながら「今日も1日やりきったな」って思いながら生きていきたいもの。

 

この気持ちって少し時間が経てば上手に隠して忘れて、また何気ない日常を過ごしていくだけになるんだろう。

いきなり全てを変えることはできなくたって少しでも、自分の気持ちに真っ直ぐ素直に生きていきたい。

 

そんなことを、ふと思わせてくれるフジロック。

ブログ的に締めくくるなら毎日がフジロック。そんな風に生きていきたいって話。

この気持ちを忘れないうちに書き残しておきたくて、そんな記事を書いてみた。

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