2026年3月14日、GEZANの武道館ライブに行ってきた。
GEZANのライブにはこれまでにも何度か行ってきた。4年前の野音やフジロックのグリーンステージ、その他にもZAZEN BOYSとのツーマンとかとか。
その存在をずっと知ってはいたけど、自分がぐっとのめり込んだのは「狂 (KLUE)」ってアルバムが出た頃。
それまではちゃんと聞いたことがなかったけど、存在を知ってから初めてリアルタイムでリリースされたそのアルバムに衝撃を受けた。
コロナ禍真っ只中、世界的な混乱が続く中でリリースされた混沌としたこの作品に、迫力に打ちのめされてしまった。
それからリリースに伴ってリキッドルームで開催予定だったチケットを取った。ただ、それはコロナ禍でライブが自粛を求められる中で中止になった。
だから初めて見たのは野音だったのかもしれない。以降、活動を追ってきたけど、いつだってインディペンデントで真っ直ぐな姿勢で活動をし続けるその姿に憧れを抱いてきた。
ライブも、フジロックではGEZAN with Million Wish Collectiveって名前で、コーラス隊を15人くらい携えた体制で。
その体制で活動してること、アルバムだってその名目でリリースしてたことはもちろん知ってたけど、大人数でのライブもまた圧巻で涙した。
その後、久しぶりに見たZAZEN BOYSとのツーマンではボーカルのマヒトさんがサンプラーを用いて既存曲もダブっぽいアレンジで演奏してて、更なる変化を感じた。
こうやって観る度に変わり続ける姿勢、その挑戦を恐れない姿には勇気を貰っていた。
そんな最中で発表された武道館のチケットは、最速先行で手に入れて1年前から楽しみにしてきた。
長いようであっという間だった1年。瞬く間に終わってしまい、早くも3日が経ったGEZANの武道館は、間違いなく僕の記憶に刻まれるライブになった。
近しいところでも、GEZANについてあんまり知らない人の話を聞いてみると「カルトっぽい」とか「宗教っぽい」って言う人たちがいる。
まあ、確かにその気持ちも分からなくはない。なんか赤いし、カラーギャングっぽいかもしれないし。
かくいう僕もちゃんと聞いてみるまでは、ちょっとそう思ってるところがあった。
でも、それこそリアルタイムでリリースされた狂 (KLUE)を聞いて、まず音楽がちゃんとかっこいいところに惚れ込んだ。
GEZANの活動って、一言で音楽っていうには形容しがたいくらいには、とても大きなものだと思うときがある。
とか言ってみても、もちろんロックバンド。まずはやってる音楽がかっこよくなくちゃ、ライブだって観に行ってみたいとは思わない。
このアルバムを聞いてみて初めて、GEZANがNO WARと大きく掲げる姿勢や、社会に対して真っ直ぐに怒りを示している姿勢に触れた。
側から見てみれば怖い雰囲気もあるかもしれない。でも僕がGEZANを好きな大きな理由のひとつは、何より優しいロックバンドだと思うからだ。
それは曲やライブのMCからもよく感じられる。彼らの音楽は、決して誰かを頭ごなしに否定することをしない。
それぞれの人を尊重し、敬意を示した上で対等に向き合ってくれる優しさのあるバンド。
「歌いたい奴は歌う。踊りたい奴は踊る。静かにしたい奴は静かにしてる」
原文ママじゃないけど、武道館のMCでマヒトさんがこんなようなことを言ってて、とってもらしさのある言葉だなと思ったことをよく覚えてる。
武道館にいる8,000人全員が関係者だから、今日のライブに関係者挨拶はない、とも言ってた。
8,000人それぞれが、それぞれの人生を生きていく。またどこかで出会ったら手を振るよって。
それぞれがそれぞれの人生を、一生懸命に生きていく。それぞれが決めた人生を、生き方をGEZANは否定しない。
失敗したっていい。失敗したらごめんなさいって謝って、また正しく生きていけるように努力をするだけ。失敗した人を叩いて、挑戦できない空気を作るのは本当にしょうもないって。
GEZANだって間違えるんだから、俺らのことを簡単に信じるなよって。
そういうことを言えることも素敵。自分の信じるものは自分で決める。そうやって一生懸命に生きる人のことをGEZANは尊重してくれる。
思想が強いように見えるかもしれないけど、いざ中に入ってみると、そんな優しさを感じるロックバンド。
とにかく大きな愛をもって、一生懸命に生きる人を支えてくれるロックバンド。
普段からひたすら熱心に聞いてるかって言われたら、きっとそうじゃないのかもしれない。
ただ、節目節目で観に行きたい、僕の中で大切なバンドのひとつ。
武道館でbeatを聞けたとき、この素晴らしい映像がスクリーンに流れてて、涙せずにはいられなかったな。
ロックバンドって、やっぱり最高に素敵だ。武道館の大成功、おめでとうございます。


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