影が薄くて忘れられがちな僕は、ちょっと嫌な奴そうなメガネを買った

眼鏡

職場ではそんなに喋るタイプじゃない。決して人数の多い職場ではないけど。

人と話すのってエネルギーがけっこう要る。話しかけてくれる人の話題にはもちろん乗るけど、自分から話題を振ったりするタイプではない。

 

自分から人を飲みに誘ったりするタイプでもない。

ただ、自分から誘うような友達は片手で数えられるくらい。彼らのことを、大切な友達っていうんだろう。

 

こんなキャラクターなので、職場で名前を間違えられることがちょいちょいある。

他の社員の名前に、僕が間違えられる。だけど、その逆はない。

 

芸人さんのコンビでも、パッと見で個性的なキャラクターで目立つ人の影に隠れたように見える、いわゆる”じゃない方芸人”

実はその、じゃない方芸人さんの方が実はやばいっていう、そんな感じにちょっとだけ自分を重ねて優越感に浸ってるところがある。

 

でも、そんな風に思われることはまずない。ただ不遇な自分を、そうやって慰めてるだけなのかもしれない。

 

ちょっと嫌なやつそうに見えてもいいかも。似合うか似合わないかは別としても。

そう思って、ちょっと顔周りの雰囲気を変えるメガネを買ってみた。

 

メガネを何本か持ってるゆえに、毎日同じものを掛ける訳じゃない。たまにはそういう、嫌なやつっぽく見える日があってもいいのかも。

それくらいした方が、せめてもう少しは名前を覚えてもらえるんじゃないか、とか。

 

ちょっと嫌なやつに見えそうな、VERYNERDの”Shorts Garden”

VERYNERDは、中目黒にある眼鏡屋さん。オリジナルブランドのお店で、アパレルでいうとGARDENとかでイベントをやってたりもする。

個人店でありながら独創的で唯一無二の存在感を持つ、なんだか不思議な空気感のお店でありブランド。

 

僕はお店に行ったことは数回しかないけど、その眼鏡は好きでネットでちょいちょい見てた。

それで今回買ったのが、(中古でだけど) Shorts Gardenってモデル。

 

縦幅が浅くて、目尻側が少し吊り上がったユニークなデザイン。

ブランドとしてはビジネスシーンで使われることを想定してるみたいだけど、それでこのデザインなのがまた個性的でなんだかいい。

 

顔の濃い人や海外の方が掛けるとかっこよくキマりそうな1本。

僕はわりと顔は薄めでやや色白。このモデルの場合、メガネ側に掛けられてるような見た目にも大いになる、というかシンプルに言ったらきっとあんまり似合ってない。

 

ただただ嫌な奴そうな見た目になる。けどまあ、これに関してはちょっとそれを狙ってるところすらあって。

メガネはいっぱい持ってるから、1本くらいこういうのがあってもいい。似合ってないのを楽しむ余裕というか。

 

似合ってないって思うのって、見慣れてないからだったりするものか。似合ってない、アンバランスでナードな雰囲気を楽しんでいく。

ずっとこればっかり掛けてたら、似合ってるなって思い始めたりするものだろうか。まだ買ったままのサングラスレンズが入った状態だけど、早くレンズを入れて使っていきたい気持ちでいる。

 

職場で名前を間違えられる。陰が薄いから、ちょっとくらい嫌な奴そうな見た目で佇んでみたっていいと思う。

この後すぐに度付きのレンズを入れて掛けて、銭湯へ行って帰りに飲屋街を自転車で走った。

 

外席で飲んでる人たちのうち、ひとりとがっつり目が合って。

5人組くらい、その人がみんなに話をしてたのに、僕と目が合うと数秒そのまま話が止まる。

 

「え、何その間、めっちゃ怖いんだけど」

グループの女性にそんなことを言われてたけども、彼の目には僕が明らかにやばそうな奴に映っていたことが容易に想像できる。

 

都内じゃ銭湯のドライヤーって2分で10円とか。ゆっくり休んで髪が乾いていた頃だったし、このままでも帰る頃までにはほとんど乾いてるだろう。

そう思っての半濡れな髪と、嫌な奴そうなメガネ。鏡越しに自分の顔を見ても、けっこう不審な雰囲気すら漂ってはいた。

 

銭湯の帰り、お巡りさんに声を掛けられたときには少し驚いた。

えっ、職質か何かされるのかな。って思ったけど、言われたのが「自転車のライト、点けられますか?」だったときには安心した。

 

なんというかこう、ちょっとズルそうというかセコそうというか。何かそういう類の顔になるメガネ。

顔の印象をけっこう大きく変える。太めのメガネってそうだけど、この1本は方向はさておき、それくらい強烈な個性を持ったものだと思う。

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