アセテート生地、芯金使いにカシメ留め。Zoffのサングラスが1万円以下には思えないクオリティー

眼鏡

洋服もそうだけど、メガネやサングラスにもハイブランドがあればファストファッションと呼ばれるようなブランドがある。

 

メガネのファストブランドに値するのがJINSやZoffだと思うけど、今やそのクオリティーは”安かろう悪かろう”では全くないように思う。

もちろんJINSやZoffの中にもいくらかグレードがあって、本当に安いラインなら5,500円くらいで、クオリティーよりも価格重視のそれもあるように思う。

 

だけど、それ以上の価格帯になってくると、普段は数万円前後するメガネを愛用してる身からしても「めっちゃいいじゃん」と思うものばかり。

色やサイズさえ合うのなら、これでいいじゃんってクオリティー。

 

ヴィンテージ感のあるベッコウ柄が綺麗なZoffのクラウンパント型サングラス

よくあるベッコウ柄はもう少し暗めで落ち着いた雰囲気のものが多い中、Zoffのこちらは少し明るめで華やかな雰囲気のあるカラー。

いわゆるフレンチトータスって呼ばれるようなキャラメルっぽい色味ともまた少し違って。

 

明るさがありつつ、掛けやすさもある絶妙なバランスを持った1本。

ネットで中古で買ったものだけど、数年前のものなんだろうか、今は公式のウェブサイトで見ても在庫がなさそう。

 

何年かJINSやZoffのメガネに手を出していなかっただけで、久しぶりに覗いてみるとデザインのかっこいいものが沢山。

それだけじゃなくて、ネットで見るだけでも感じ取れる品質の向上がすごいと思う。

 

セルフレーム、メタルフレーム共に実際に手に取ってみると、高いメガネと比べて少し軽さがあったりで、使っている素材や生地の違いがあることは感じられる。

それでもセレクトショップや数多のブランドとコラボしてきた歴史もあってか、特にセルフレームは作りが良いなと感じることが多い。

 

高価格帯のメガネにも引けを取らない、アセテート生地とカシメ留め、芯金の入った作り

正直、パッと見たり触ったくらいで生地のクオリティーまで分かりはしない。

ただ、安価なラインだと素材が樹脂だったり、それゆえ軽くて少し安っぽさを感じる部分だってあるにはある。

 

ただ、今回買ったZoffのこのメガネの生地はアセテート。

アセテートはデザイナーズブランドのメガネで一般的に使われている生地。

 

そのグレードにも色々あるのかもしれない。まあ高価格帯のそれらに比べると持ったときに少し軽さを感じるけど、同じアセテートであることに違いはない。

アセテートならフレームを専用のヒーターで温めて生地を柔らかくして、顔に合わせて掛け具合の調整をできたりする。

 

樹脂だと基本的にはそれができないけど、その分独特のしなやかさがあるから調整なしでも全然掛けられちゃう。

安いメガネだと基本的には調整ができない素材が使われてるけど、JINSやZoffのそれらは調整なしでも不具合なく掛けられてる。

 

接客もそんなにせず、調整にかける時間も減らすことでレンズの加工や測定、お会計にだけリソースを割くことができる。

だからこそ低価格でメガネを提供できるのがJINSやZoffなのかなって思っていて。

 

掛け具合にどこまでこだわるかとか、見え方にどこまでこだわるかとか、メガネやそのレンズ選びのこだわりは人それぞれあるだろうけど。

 

個人的には、掛け具合は調整してもらえるならもちろん嬉しい。

それができる生地ならこだわりたいけど、調整なしでも掛けられるように作られてるものだって使ってるけど、それはそれで不具合は特にない。

まあその程度のこだわりでしかないのかもしれない。

 

生地の面でもそうだけど、個人的にそれよりZoffのメガネの作り込みに驚いたところは、その作りにカシメ留めの製法を採用しているところ。

 

メガネのフロントによくあるこの、2点とか3点あるシルバーやゴールドの点々。

これって実はただのデザインや飾りじゃなくて。

 

このメガネは少し透け感のある生地だから分かりやすいけど、上から見るとこの銀の点々がフロントの生地を貫通してることが分かると思う。

 

これが裏側にある、丁番っていうパーツとフロントを繋ぎ合わせてる。

テンプルにも同じ仕様で留められた丁番があって、それとフロント側の丁番を重ねてネジで留めることでフロントとテンプルが一体になって開閉できるようになってるのがメガネの仕組み。

 

この製法を”カシメ留め”っていう訳だけど、これをやってるからフロントとテンプルにはこういう点々がある訳で。

この点々はパーツを留めるために使われてるから、2本なら2点カシメとか、3点なら3点カシメとか言ったりする。

 

とはいえフロントにもテンプルにも、このカシメ留めがないメガネだって沢山ある。

それは技術の進歩で、こうやってカシメ留めをしなくなって丁番を熱して埋め込むことで成立するところにまで、もう何十年も前からなってるから。

 

だから安いメガネの多くは手間とコストの掛からない埋め込みの製法を採用することが多い。

何ならデザイナーズのメガネブランドだって埋め込みを使うのが一般的だったりする。

 

もちろん良し悪しがある訳じゃないとは思う。埋め込みだってすぐに壊れたりする訳じゃもちろんない。

ただ、より耐久性にも優れていたり、手間の掛かるカシメ留めの製法をZoffが採用していること。

それでいてこのメガネを8,000円前後くらいで販売してること。

 

いやいや、そしたらもう高価格帯のメガネブランドとほとんど遜色ないじゃん、って話になってくる。

 

おまけに、テンプルに入ってるのが透けて見える金属の針金のようなパーツ。

これを芯金といって、アセテート生地だけてテンプルを作ると、それこそ生地的に温めて調整が可能だったりする性質上なのか、どうも使ってる内に形状が変わりやすいとのことで。

 

それをカバーするため、そして耐久性をプラスするためにテンプルの中に入れられたパーツが芯金。

その芯金の入れ方にもこれまた、カシメ留めと埋め込みのように製法の違いがあったりして。

 

・・・ってところまで書くと長くなるから今回は省くけど、この価格帯で芯金までちゃんと入ってるっていう。

ちなみに、個人的に家で使ってるJINSのメガネは樹脂素材、5,000円台くらいで買った気がするけど、それには芯金は入ってない。

 

素材も樹脂だったりすると、あくまでも価格帯を抑えることが目的だったりするだろうからそもそも芯金なんかは省いたりするものだと思うけど。

 

視力矯正器具兼ファッションアイテム。メガネって立ち位置が面白い

っていう。現代においてメガネってファッションアイテムでもあるけど、それ以前に視力を矯正するための器具な訳であって。

とはいえメガネの起源を辿ってみると、元々は宝飾に携わっていた人たちが流れてきたところからヴィンテージのメガネなんかは装飾が豪華だったりするし、当時はお金持ちが使うようなアイテムだったからラグジュアリーな側面も強かった訳で。

 

それが今では、メガネ=ガリ勉、ナードみたいな位置付けをされたりして。

まあ、それも本当にここ数年で大きく変わってきてる感覚はすごくあるけど。

 

贅沢品であって、視力矯正器具であって、ファッションアイテムであって。

色んな側面があるメガネってアイテムは、掛けると顔を印象を大きく変える訳だし。何だか立ち位置だって不思議で面白くて、絶妙に捉え所がなくて面白いモノだなって個人的には思ってる。だから何だか、どうしても気になってしまう。

 

ずっとメガネ、メガネって書いてきたけど、そもそも今回紹介したそれはサングラスだったけど。

こうやって色を入れれば視力矯正うんぬんはもちろん、度なしだって目を眩しさから防いでくれる機能的なアイテムな訳で。

 

これは濃い色が入ってるけど、眩しさを防ぐよりもファッション性を重視するなら薄く色を入れて普段使いできる作りにするのもいい。

フレームとレンズカラーの相性を考えるのもまた楽しい。飽きたらレンズカラーを変えるも、もちろんよし。

 

Zoffのメガネは高価格帯ブランドにも引けを取らないクオリティー

なんか話が脱線した気がするけど、Zoffのメガネのクオリティーはデザイナーズブランドとも引けを取らないクオリティー。

こういう風に記事を書くのって、ファストブランドを下に見てる前提みたいに思えて、その感覚を誇張して書くのはあんまり好きじゃないけど。

 

同じアセテートでも持ったときの生地の密度というか重さというかだったり、丁番パーツの雰囲気 (恐らく使ってる素材やメッキの質感からくるもの)には違いもある。

ただ、そこで高価格帯のそれとZoffのメガネには4~5万円前後の価格差がある。

 

そこにクオリティーの違いはもちろん見出せるけど、個人的にはそれだけの価格差があっても高価格帯のメガネを買う理由としては、やっぱり圧倒的なデザイン性にあるとは思う。

掛けやすいデザインのそれなら、1万円も出せば買えるかもしれない。

ただ、そうじゃなくてもグッとくるデザインのものは、6~7万円くらい出さないと買えないかもしれない。

 

どこにどんな価値を見出すかはその人次第。

ただ間違いなく言えるのは、Zoffのメガネが放つクオリティーは、1万円前後で買えるそれにしては圧倒的に良質だっていうこと。

価格帯的にもそうだし、気取らず普段使いをできるメガネを買うならとってもおすすめできる。

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