先月の池袋・ミカド劇場でのストリップデビューに続いて、浅草ロック座にも行ってきた。
ストリップといえば、って場所だと、浅草ロック座のことは認識してる。
古くからあって、名前を耳にする機会も多くて、これこそってイメージの場所。
最初にストリップに行こうって話になったとき、東京にもいくつか選択肢があることは知ってたけど、その中でもわりかし行きやすい場所にあった池袋のミカド劇場と、浅草ロック座で最後まで迷った。
ストリップといえば、な場所であるロック座。
調べた限りだから偏った考えかもしれないけど、ロック座は歴史と伝統がありながらも、現役のAV女優さんがステージに立つ機会があったりと、わりと今っぽさも融合させながら常に進化し続けてるイメージがあった。
対して池袋のミカド劇場は、ずいぶん前に池袋をふらふらしてたらふと見つけた劇場。
池袋にもストリップ劇場ってあったんだ、とか思いながら、思ったよりこじんまり、そして歴史と貫禄を感じる場所だった。
ただ、ストリップの知識がない僕はもちろん耳にしたことがなく、調べていく中でそのオールドスタイルなホームページの仕様や外観から、なんとなく「これはこれでやばそうな」雰囲気をひしひしと感じ取っていた。
いわば浅草ロック座のように第一線で華やかに進化し続ける、ロックバンドで例えるならミスチルみたいなポジションか。
はたまた、派手さはなくとも地域でずっと愛され続けている、歴史と実力、地続きの貫禄を兼ね備えたeastern youthのようなミカド劇場か。
どちらでストリップデビューを飾るかと考えたとき、僕ならeastern youthの凄みをまず体験してみたい。
そんな風に思って選んだのがミカド劇場だった。そのときの感想も行ったその日のうちに記事にしてる。
▶︎池袋・ミカド劇場でストリップ初体験。”エロい”だけじゃない、愛され続ける文化の魅力に触れた日
今日は満を持して浅草ロック座に行ってきた。
ストリップといえば。やはりこれからどこへ行くにしても、ここは体験しておかないと。まず間違いなく抑えておかないと。
そんな高揚感を持ちながら、浅草ロック座に行ってきた。
王者の風格を感じるストリップの聖地・浅草ロック座
浅草駅の出口を出て浅草寺の前で、ミカド劇場にも一緒に行った友達と待ち合わせ。そこから歩くこと7~8分。
仲見世通りを抜けて人通りが少し落ち着いてきたところに見えたドンキホーテ。そのすぐ近くに風格のある建物、それが浅草ロック座。
13時半開場・14時開演ってことで開場時間の少し前に着いたけど、ざっと30人、いやそれ以上の人たちがチケットを買い求めに列を成してた。
後々入ってみるとチケット売り場は階段を登って2階だった。外にまで行列ができるくらいだから、ひょっとしたら40人、いやもっと並んでたのかもわからない。
いい席で見たいけど、例によってストリップ劇場は1回チケットを買えばその日中は出入り自由なことを知ってた。
だから、初回はいい席で見れずとも、この行列に並ぶ気力はちょっとないから先にお昼ご飯を食べよう、って話になり。

「しあわせのビーフカレー」ってお店。調べてみたら吉野家の新業態らしい
色々探索したけど、開演まで1時間もない中で食べるとなったら、と少し散策するも、結局劇場すぐ横のカレー屋さんで昼食を済ませる。
欲をかいて500gの大盛りカレーを頼んだ僕はお腹がいっぱいになりながら食べ尽くすも、後に始まった1公演目では途中で急激な眠気に襲われることにもなった。
音響、照明、チームダンス。どこを取っても華やかでショーエンターテイメントとして楽しめる
会場に入ってみると100人は入りそうなキャパのそこは天井も高く、花道も会場の後方にまで長く伸びた作りだった。
音響や照明さんは2階でスタンバイしてそうな感じ。音響設備も大きなスピーカーがあってしっかりしてて、感覚はまるでライブハウスだった。
圧倒的に大きな音や派手な照明、スモーク。設備がとてもしっかりしつつ、何より衣装も本格的で演者さんそれぞれに華やかさがあった。
それぞれの演目にストーリーがあって、いわゆる物語のサビのような部分でご開帳する流れはストリップでは共通なんだなと過去の経験と照らし合わせて思いつつ、何より違ったのはそれぞれの演目におけるチームワークの部分だった。
演目によって踊り子さんが1人で完結するものももちろんあったけど、大半は複数人の踊り子さんやダンサーさんが関わって紡がれるストーリーだった。
ミカド劇場では全ての踊り子さんがひとりずつ出てきて、15分くらいの演目の中でひとりでストーリーを完結させる流れだったのに対し、そこが最も違うと感じた部分かもしれない。
今回見に行ったのが全体として「The Play」という演目で、7人の踊り子さんが各々メインになる演目が7つありながらも、そこにメイン以外の踊り子さんも登場してストーリーを演出する。
いわば「The Play」というひとつのテーマを全員で完成させる、チームワーク的なストリップショーを体験したのはこれが初めてだった。
こうやって複数人の踊り子さんたちが力を合わせてひとつの演目を完成させる規模の大きさっていうのも、この浅草ロック座ならではの魅力なのかと感じた。
性別や年齢、国籍をも問わない日本が誇る文化、エンタメショー
池袋のミカド劇場は午前中から開演してて、13時までに入場すれば早割があって。
踊り子さんそれぞれの個性を感じられる演目がそれぞれあって。終わってからは一緒に写真を撮ったにできる時間があって。
そしてチップのようにお金を直接渡せるタイミングもあって。常連のお客さんも沢山いて、踊り子さんとお客さんの距離がとても近い場所だった。

踊り子さんへの華やかなお花が送られている
対して浅草ロック座はもう少しメジャーなエンタメショー寄りというか。演出や照明、音響もしっかりした劇場で演劇を見てるような感覚だった。
場所柄もあってか海外の人もとっても多く、確かに1回チケットを買えばその日は出入りが自由 (ロック座は1時間以内に戻るのがルールっぽかった)って、合間で街を探索したりできるから観光客には非常にいい選択肢だと思った。
女性のお客さんも多く、若い男性のお客さんだっていて。性別や年齢、国籍をも問わない日本の文化として広く知れ渡っているものなんだと感じた。
ミカド劇場にはミカド劇場の魅力が、ロック座にはロック座の魅力があるように (ロック座は特に規模が大きい方なんだろうけど) 他の劇場にも行ってみたい気持ちになった。
渋谷の劇場とかも行ってみたいけど、特に熱海やら地方の劇場にも興味を持った。
その土地にはその土地の、地続きに愛され続けている土地柄に根付いたそれぞれの文化があることを想像すると、旅行ついでに行ってみたりっていうのも面白そうだなって思ったり。
とにもかくにもロック座は経験しておいた方がいい、という意見が少し調べる限りでも沢山出てくるのを見たし、確かにひとつだけを経験していたり、もしくは経験をせずに偏見を持ってたりする人には、まずここは経験してみて欲しいと思う気持ちも分かった。
とはいえ色んな形があることを知る上で、最初にミカド劇場を選んだのはけっこういい選択肢だったんじゃないかと思う。
あと、ミカド劇場の場合は各々の踊り子さんが全4回登場する中、奇数回と偶数回で演目が違う方もいれば、毎回違う方もいて。
対して今回見に行ったロック座は、1日4回全て同じ演目を演じられているようだった。
同じ演目とはいえ、僕らは回によって最前列で見てみたり、最後列に近いところで見てみたり、花道に近い席で見てみたりした。
そのそれぞれで違った発見があったし見え方も違ったので、同じ演目とはいえ1日中いたって飽きたりはもちろんしなかった。
その辺りも2劇場の大きな違いだった。やっぱり一言にストリップと言ったって、全く違った形があるものだ。
ロック座、物販のオリジナルTシャツがかっこよくて、買うか迷った挙句今日は買わなかった。
から、いつかまた行って、そのときにはTシャツを手に入れたいなと思ってる。
演目は皆さんとても素晴らしかったけど、個人的には特に白鳥すわんさんの演目が印象に残ってる。
ストリップに、いやそれ以前にショーに魂を込めている感覚がばっちりと伝わってくる圧倒的な迫力があった。
細かな息遣いまで伝わってくるのは、一糸纏わぬ姿でのモロに身体性そして肉体美を感じるストリップという特性ならではだと思う。
あとは、全体のフィナーレに使われてた曲は一体誰のだったっけ、と今ずっとモヤモヤしてる。
スマホ禁止の場内じゃShazamもできないけど、踊り子さんがそれぞれ使ってる曲って皆さんどうやって把握してるものなのか。
そういう細かなところも、もう少しストリップ文化に触れ続けてみれば少しずつ流れを把握できたりするものなのかもしれない。
いずれにしてもストリップって、やっぱりとても面白いんだな。
踊り子さんは劇場専属だったり、フリーで活動されてる方だったり、色々いらっしゃるんだろうか。
演目を作り上げる上で、踊り子さんが独自に作り上げたりするものなんだろうか。それとも作家さんがいたりするものなんだろうか。
そもそもストリップって文化はどうやって始まったものなんだろうか、その背景は。
とかとか、色々気になりはじめるくらいにはとても魅力的で、現代に至るまで愛されて残り続けてくれていることが尊い文化だと思っています。
コメント
初浅草ロック座、楽しめたようで良かったです。
大変申し訳ございませんが、
踊り子さんの顔の写っているポスター等の公開は
様々な事情により、ご本人の許可を受けた時以外は
NGになっていますので、
出来ましたらモザイク等のご配慮を頂けると
有難く存じます。
不躾なお願いですがよろしくお願いいたします。
ご指摘をいただきありがとうございます。
モザイクをかけた画像に差し替えました。
早速のご対応ありがとうございます。