バンTを着れない自我

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computer fightってバンドに夢中だ。

とは言っても名前は聞いたことがあって、ちゃんと聞いたのは今日が初めてくらいの感じ。

 

アルバムを聞いて、どの曲もよかったから今、僕の中での瞬間最大風速的なのが吹き荒れてるのかもしれない。

 

computer fightにこれからどれだけ、どれくらいハマるのかは未知数だけど、こういう経験ってのはちょいちょいある。

ずっと好き、好きの定義って、どれくらい曲を知ってたら、とか思うと「好きなバンドは?」って聞かれたときに答えづらい。

っていうのがもう、面倒な奴の回答なんだとは思うけど。

 

でもそれでいうと、ちゃんと答えられるバンドはあって。

それとは別に、一時期めっちゃハマる、めっちゃ聞くみたいなバンドもある。

で、それがずっと続いて「好きなバンド」として胸を張って答えられるようなものになるかどうかってのは、自分でもわからないところがあるし、何よりブームが過ぎ去って凪になるときもある。

 

今、瞬間最大風速を出してるバンドについては色々調べて、なんならライブに行くのはもちろんとしても、バンTまで欲しくなったりもする。

で、買ってみても、なんか最近はバンTを着れるような感覚でもなくなってきてしまっているというか。

 

なんというか、シンプルに恥ずかしいのかもしれない。人の目を気にしすぎなのかもしれない。

例えばこの前、スーパーで坂本慎太郎のTシャツを着てる人を見た。こんなに家の近くにもいるもんだなと思って、ちょっと高揚した。

 

人が、自分の好きなバンドのTシャツを着てると、時々それを会話のきっかけにしたりもする。

だけど面倒なもんで、その逆で自分が着てるときは、なんだか話を振られても面倒って言ったらあれだけど、疲れちゃうのだ。

 

なにもバンTといっても、バンド名が大きく書いてあるようなそれはあんまり着ない。ツアーのスケジュールとか書いてあるのは着たこともない。

さりげなく日常的に着れるデザイン。そんなに主張の強くないものなら、バンドの懐にお金が入るならと思いつつライブ終わりにたまに買ったりもする。応援する気持ちもちょっとだけ込めて。

 

いわゆる、わかる人にはわかるってやつで、最近のグッズってそういうものが増えてきてる気もするけど。

インディーバンドのそれって、わかる人にはわかるからこそ、もしそれに気付いた人がいたときに、グッと自分のパーソナルな部分に入ってこられるような気がして、だからなんか気が引けてしまう。

 

ファンの多いバンドのTシャツとかなら、まだいいのかもしれない。って言っても今どきのって訳じゃなく、例えばTALKING HEADSのTシャツだったりするなら。

それはデザインのかっこよさはもちろんだけど、まあ名が知れてる分「好きな人も多いよね」「着てる人もいるよね」的なノリでまあ流せる。

 

対して最近のインディーバンド、それこそcomputer fightのTシャツとか着てる僕がスーパーで「computer fight」のTシャツ着てる、とか思われたなら、なんかこう恥ずかしいというか。

 

インディーバンドのTシャツを着てるって、まあ思想が強いと言えなくもない。っていうのは超偏った意見だけど。

なんだろう、ファッションブランドで例えるならBALENCIAGAとかともまた違うし。DAIRIKUのあの虹色刺繍のTシャツを着てるような感覚というか。

 

ブランド自体はかっこいいんだけど、アイコニックだから、ちょっと服が好きな人にはすぐわかるあの感じ。

それを、なんというか主張したい訳でもなく、好きなら好きなように着ればいいんだけど、なんというかやっぱり小っ恥ずかしさがあるというか。

 

まあ人の目を気にしすぎてるだけなんだけど。そんなに人は僕のことを見てないし、気付かれたとて何も言われなければ気付かれてるのかどうかすら分からない訳なんだけど。

でも、それを着てるだけで常々「あ、あれは⚪︎⚪︎ってバンドのTシャツだ」って思われてるのかもしれないな、って街中で思うだけでも多少のストレスというか、気になるところはあって。

 

いや、こうやって書いてみると確実に気にしすぎなだけなんだけどな。

あと、結局computer fightのTシャツもちょっと欲しいっちゃ欲しいんだけどな。

知ってる人はグッと懐に入ってくるかもしれないけど、知らない人からしたらただの多少前衛的な感じの謎Tシャツだし。

 

ちなみに、少し前に映画『音楽』が目黒シネマかなんかで再上映してたかなんかで、グッズのTシャツを売ってたらしい。

それをSNSで見て、結局映画館には行けなかったから公式の通販で買ったんだけど、それが劇中に登場するキャラクターがピーター・アイヴァースのジャケ写と、ニック・ドレイクのジャケ写の真似てデザインされてるもの。

 

声優は坂本慎太郎、原作は大橋裕之っていうなかなかにサブカルチックな作品ではあるけど、そのグッズのセンスが素敵すぎて2枚とも即買った。

そういうオマージュにはグッとくるし、例えばピーター・アイヴァースのTシャツをそのまま着れるほど好きじゃないしそもそも着れないけど、こうやって1枚噛ませてるような仕上がりのものは、シンプルにデザインにもセンスにもグッときてしまうし、着ちゃう。

 

ここまで書いてみて思ったけど、なんというかひとつのものや場所に囚われていたくないのかもしれない。

サブカルっぽいとか括られるのも好きじゃない。Tシャツなんてファッションなんて、その日1日のスタイルの一欠片なんだからいいじゃんって思うところもあるけど、なんというか、そういう人って見られるのも、括られるのもなんか嫌っていうか。

 

もう架空のバンドT、ツアーTとか自分で作っちゃえばいいんだろうな。それで着てたらなんか適当に満足したりするのかもしれない。

それが実際には存在しないなら、何かに括られることなんかもない訳だし。

 

とか言ってるけど、過去には「最近よく着てるバンドTシャツ」的なブログ記事だって書いてた気もするし。

まあ、computer fightのTシャツだって結局買っちゃうかもしれないし。なんか上手いところ、自我と折り合いを付けながら適当に楽しんでいこう。

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